①安全な環境
足腰が弱くなり、つまずく、滑る、転ぶなどしやすくなります。
滑りにくく、段差がない、転んだ時も衝撃が少ない安全な環境で生活させてあげましょう。
タオルや補助具を使い、身体を支え、転んでも怪我をしにくい場所で歩かせるようにしましょう。
また後ろにさがることが苦手になる、室内の環境がわからなくなることもあり、部屋の角や隙間、段差から動けなくなります。周りを囲い、安全に行動できる範囲を制限するのもおすすめです。
②負担が少ない環境
動が少なくなるよう、水飲み、ベッド、トイレ等の場所を近くにまとめましょう。
立つことが難しくなり、寝ている時間が長くなると、「床ずれ」ができやすくなります。
柔らかく体圧分散効果のあるマットやクッションを使用し、寝姿勢を時々変えてあげましょう。
状態などに応じて必要となる素材や反発性が違いますので、当院スタッフまでご相談ください。
③安心できる生活習慣
シニア犬は目や耳が悪くなり、人や他の動物が近づいても気が付かないことがあります。
声をかけて触る、前方からゆっくり近づくなど気をつけましょう。
また、食事や散歩などの日課は毎日規則正しく行い、生活リズムや生活環境の大きな変更はなるべく避けましょう。
認知機能不全症候群になった犬は飼い主の介護を必要とします。夜起きて鳴くなどの行動はご家族にとって大きな負担となるかもしれません。
お一人で問題を抱え込まず、ご家族で共有すると共に動物病院や獣医師に相談しながら長く一緒に過ごしてきた愛犬のケア、介護をしていきましょう。